レビュー(現行機種・購入1年以内)
休日に車やバイクを触るのが趣味で、足回りの整備やマフラー・スプロケット交換、ブレーキ周りのオーバーホールなどを自分でやっています。ただ、何年も固着していたり高トルクで締め付けられているボルトに出くわすと、長めのスピンナーハンドルに体重をかけてもびくともしない場面が多々ありました。吉田氏もトルクレンチで緩めて炎上してましたね。パイプで延長して無理やり緩めるのも危ないし、車体を揺らしてジャッキから落ちそうになる恐怖感もあります。

そこで「一発で確実に緩められるパワーが欲しい」と思い、すでに持っていた18Vバッテリーの使い回しがきくマキタの「TW300D」を導入しました。
狭い足回りでも突っ込めるサイズと、文句なしのパワー
実際にガレージで使ってみてまず助かっているのが、ヘッドの短さ(全長144mm)です。車輪周りやサスペンションの奥まったボルト、バイクのリヤアクスルやステッププレート裏など、スペースがタイトな場所でも本体がボディやフェンダーに干渉しにくく、素直にソケットをかけられます。
角ドライブは12.7mm(1/2インチ)なので、普段の手組み整備で使っている中型〜大型ソケットがそのまま使えます。アンビル先端のCスプリングのおかげで、ピンを刺す前でもソケットがカチッと仮保持されるため、作業中に手元でソケットを頻繁に差し替える際も煩わしさがありません。
そして何より、最大締付けトルク300N・mというパワーの恩恵は絶大です。普通車のホイールナット(大体100〜120N・m前後)はもちろん、バイクのリヤホイールのアクスルナットや、固着気味のサスペンションボルトも、トリガーを一瞬引くだけで「ババッ」と小気味よく緩んでくれます。手動で汗だくになっていた作業が一瞬で解決するこのスピード感は、整備の楽しさを一段引き上げてくれました。
また、正逆転のオートストップ機能がかなり優秀です。逆転(緩め)時にオートストップを効かせておけば、ボルトが緩んだ瞬間に自動で打撃と回転が止まってくれるので、外れたナットが勢いよく飛び散ったり砂利に転がったりしません。正転時も打撃力を4段階で細かく落とせるため、締めすぎによるボルトねじ切りやネジ山舐めを防ぎつつ、サクッと均等に仮締めして最後の本締め(トルクレンチ)へパスできます。
整備好きには最高だが、普通の人には完全にオーバースペック
バイクや車のメンテナンスを日常的に楽しんでいる自分にとっては「もっと早く買っておけばよかった」と思える必需品なのですが、冷静に見て「普通の人」におすすめできるかというと、正直かなりオーバースペックな道具です。
まず、用途が「春と冬のタイヤ履き替えだけ」という人の場合、この300N・mのトルクと多彩な打撃モードは明らかに持て余します。年に2回、ホイールナットを20本緩めて締めるだけのために、本体だけで実売2万円前後、バッテリーと充電器まで揃えれば4〜5万円近くするプロ向け工具を導入するのは、どう考えてもコストが見合いません。タイヤ交換だけなら、シガーソケットから電源を取る数千円の電動レンチや、柄の長いクロスレンチを1本買ったほうがはるかに経済的です。
さらに、パワーがありすぎる点も注意が必要です。車のハブボルトやバイクの足回りボルトは命に関わる重要保安部品なので、インパクトで適当にガガガッと締め切ってしまうと、オーバートルクでボルトが伸びたり最悪走行中に折れたりします。この工具の強みを生かすには、「打撃モードを弱めて仮締めにとどめ、最後は必ず手動のトルクレンチで規定値に管理する」という工具の使い分けを理解している必要があります。
ガレージで機械をいじるのが好きな人にとっては最高の相棒
見た目もマキタ定番のティールと黒の無骨なツートンで、ガレージのツールキャビネットに転がっているだけでも絵になります。「プロと同じ道具を使って自分の手でマシンを組み上げている」という感覚は、所有欲を強烈に満たしてくれます。
「年数回のタイヤ交換を楽にしたいだけ」という人には完全に宝の持ち腐れですが、バイクの整備で固着ボルトに頭を抱えた経験がある人や、車の足回り・マフラー交換などを自分でバリバリこなしたいDIY派なら、作業効率と安全性を劇的に変えてくれる間違いのない1台です。
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商品情報
- メーカー
- マキタ
- 製品名
- tw300d
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