WF-1000XM5を♰リバースエンジニアリング♰して最強のEQを作ろう

2026年6月14日 (更新: 2026年6月14日)
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こちらの記事で絶賛したWF-1000XM5をリバースエンジニアリングしてさらに音質最強にする計画です。

アプリEQの仕様を特定したい

リバースエンジニアリングするのは、アプリEQです。

WF-1000XM5の専用アプリに搭載されているEQは、「400Hz / 1kHz / 2.5kHz / 6.3kHz / 16kHz」の5つの帯域に「ClearBass」を加えた計6バンド構成です。


各バンドの仕様として、ClearBassは中心周波数とQ値(効果が及ぶ帯域の広さ)が、その他の5バンドはQ値が明かされていません。今回は、これら未知のパラメーターを測定によって特定していこうと思います。

リバースエンジニアリングの方法

Q値を特定する具体的な手順は以下の通りです。

まず、EQをすべてオフにした状態の周波数特性(ベースライン)を測定します。次に、調べたいバンドEQの値を1つだけ動かし、その状態の周波数特性を再度測定します。
最後に、その2つのデータの「差分」を完全に埋めるようなパラメトリックEQをpeqdb studioで作成します。その際に導き出されたQ値こそが、そのバンドEQが持つ実際のQ値となります。

合計13回測定しました‼(高域の特性がギザギザしてるのは私の測定器とXM5の相性が悪いせいです。実際はもっと滑らかです。)これをpeqdb studioにインポートします。


アプリEQの400Hz +7にするためのパラメトリックEQ
アプリEQの400Hz +7にするためのパラメトリックEQ
アプリEQの400Hz -3にするためのパラメトリックEQ
アプリEQの400Hz -3にするためのパラメトリックEQ

画像の通り、ベースとなる「EQオフ時の周波数特性」に対して、Q値を1.2に設定したパラメトリックEQを適用すると、アプリEQで「400Hz を +7」または「400Hz を -3」に動かしたときの周波数特性と、完全に一致することが確認できました。

つまり、このアプリにおける400Hzバンドの実際のQ値は「1.2」であると特定できます。
この検証をすべてのバンドで繰り返し、それぞれの正確なQ値を割り出していきました。

周波数タイプQ値
400PK1.2
1kPK1.13
2.5kPK1.18
6.3kPK1.18
16kPK0.65

ClearBassだけは周波数とQ値の両方が分からないので、ほかのバンド程正確にはわかりませんでしたが、

周波数タイプQ値
120?LSC0.94?

だいたいこれくらいだと思います。

最強のEQを作りたい

各バンドの「周波数」「Q値」「フィルタータイプ」が特定できたことで、アプリEQの仕様が解き明かされました。
ここで私たちが操作できる変数は、「ゲイン(1dB刻み)」のみです。
そこで、特定した「周波数」「Q値」「フィルタータイプ」の3つを固定パラメーターとし、ゲインのみを1dB刻みで動かして、ターゲットカーブに最適化(AutoEQ)する用ソフトをAIと共に開発しました。
その実際の動作画面がこちらです。

AutoEQアルゴリズムだけは、AIにはまだいいものが作れないので、

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Sharur氏が作った優秀なAutoEQアルゴリズムを拝借しました。

目標とするターゲットカーブは、同じくスタンフォード大学に在籍するSharur氏の学位論文

purl.stanford.edu
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の調査で最も高評価を得た「PEQdb Diamond β」にします。

作成されたEQがこちら

4000
1k3
2.5k4
6.3k5
16k7
ClearBass2

こんな感じでターゲットに合います。

今まで作ってきたEQともブラインドテストしてみました。

今回作ったEQの圧勝です。最も好まれなかった緑色のEQが

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前の記事で紹介したEQです。

今回作成したEQをXM5に適用すると、とてもとてもとても音が良くなるのでぜひ試してみてください

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